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秋葉原で行われた『SHIROBAKO』最終回放送記念イベントレポ! 宮森役・木村珠莉さんへのインタビューに涙

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全24話の放送を終え、大団円となったTVアニメ『SHIROBAKO』。“アニメ業界群像劇”という異色作でありながら、愛嬌のあるキャラクターやテンポの良いストーリー構成、そして圧倒的な完成度で話題を呼んだ。そんな同作の最終回放送を記念して、3月27日(金)AKIHABARAゲーマーズ本店の店頭にて、主人公・宮森あおい役の木村珠莉さんによる「ドーナツお渡し会」が開催された。本記事ではイベントの様子と、アニメ最終回を迎えた木村さんへの特別インタビューをお届けする。
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締めはもちろん“ドーナツの誓い”

TVアニメ『SHIROBAKO』最終回が(最速)放送された3月26日(木)の翌日に行われた「ドーナツお渡し会」。本ベイントは同作のBD・DVDをゲーマーズで購入or予約した方を対象に行われたもので、開始前から約100名もの参加者と観覧者が集まっていた。そして宮森あおい役・木村珠莉さんが店頭に現れると大きな拍手が起き、お渡し会がスタート。じつはイベント前のインタビューで「1人30秒を目標にお話したいです!」と語っていた木村さん。その言葉通り、集まったファン1人1人と言葉を交わし、丁寧かつ心のこもった対応となっていた。

▲店頭は大賑わい。

▲店頭は大賑わい。


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ドーナツを配り終えると、木村さんによる締めの挨拶が行われた。
「皆さんのおかげで、『SHIROBAKO』は無事最終話を迎えることができました。本当にありがとうございました! これからも愛し続けて頂けると嬉しいです!!(木村さん)」
最終回を迎え、集まったファンたちに温かな言葉を貰った木村さん。最後は感極まって涙を見せる場面もあったが、最後は作品を代表する言葉「どんどんドーナツどーんと行こう!」を集まったファンと元気よく叫び、イベントは終了した。

▲「どんどんドーナツどーんと行こう!」

▲「どんどんドーナツどーんと行こう!」


▲配布会で配られたドーナツとロロ &ミムジー人形。

▲配布会で配られたドーナツとロロ &ミムジー人形。

「木村さんが宮森でよかった」

最終回放送を終えた木村さんに特別インタビューを決行! 今回のイベントの感想や、最終回を終えての心境などを語っていただいた。
――「ドーナツお渡し会」を終えての感想をお願いします
木村珠莉さん(以下、木村):今まで行ってきたお渡し会では「この先(アニメの展開は)どうなるんですか?」と聞かれることが多く、“言いたいけど言えない”と我慢していたところがありました。でも、今回はお客さんと思いっきり感想を語り合えて嬉しかったです。すごくスッキリした気持ちで、皆さんと話できたのが幸せでした。
――お客さんにはどのようなお話をされましたか?
木村:やっぱり「お疲れ様でした」と言ってくださる方が多かったですね。こちらこそ半年という長い間、大きな愛情で見てくださって本当に嬉しいです。まだアニメが始まって間もない頃に行った「名刺配布会」(ファンイベント)でも、「面白いです!」「仕事に活力をもらっています!」という熱い言葉を頂いていました。でも、今回はさらに皆さんの熱量が増していて、みんなが『SHIROBAKO』の世界に生きていたというか、ムサニ(※)の一員のように作品を見てくださったんじゃないかなって思うんです。それは「最終回のスピーチに感動しました」という感想からも感じられました。1話1話重ねてきたからこそ“あのスピーチ”だと思うので、本当に嬉しかったですね。
※:作中の舞台であるアニメーション制作会社「武蔵野アニメーション」の略称
――23話の感想も多かったのでは?
木村:そうですね! 23話のラストは作画も演出も、本当にすべてが素晴らしいシーンでした……。直接、感想を聞かせて頂くのは今回が初めてだったこともあり、思い出して私もうるうる、来てくださった方もうるうると……(笑)。何十万人という方が同じ気持ちであのシーンを見てくれたんだと思って、とても感慨深かったです。
――ファンから言われて嬉しかったことは?
木村:これを言われるといつでも泣きそうになってしまうんですが……「私(木村さん)が宮森さんでよかった」です。本当に、本当に心が温かくなります。始まった頃はとても不安でした。でも、お芝居をするなかで自信をもらって、お客さんからも支えられて……。私は宮森さんとして24話生きれたことが幸せです。本当に嬉しいです。
 

アニメを愛している人がもっと大好きになったから

――『SHIROBAKO』に関わってよかったことは?
木村:沢山ありますが、やはり一番は「本当にアニメって面白いな」と感じられたことです。アニメはイチ視聴者の頃から好きで、楽しんでいました。でも、『SHIROBAKO』で主役として関わせて頂いたことで、色んな人が色んな形で愛情を注いで作られるのがアニメなんだなと痛感しました。そして、そのなかで“自分も愛情を注げたという経験”が、一番得られて嬉しかったことです。
――『SHIROBAKO』で学んだこと、発見したことはありますか?
木村:これも色々と有りますね。声優として学んだことは、脚本・演出が素晴らしかったことが大きいですが、自分がこんなに“自然体で物語の中に入れるんだ”と感じたことです。また、人間ドラマという作品の性質上からか、役者の先輩たちとの掛け合いから“自然に言葉が生まれてくる感覚”がありました。セリフはセリフなんですけど、本当に心から思い、感じながら言えたんです。自分は芝居が得意とは思っていなかったので、宮森さんの気持ちを自分の言葉のように出せたことに気付けて、すごく嬉しかったですね。
――世の中の反響もすごくいいですよね!
木村:とっ、とんでもないです!! じつは(木下誠一役の)檜山さんには「お前は芝居をしていない!」と怒られたんですよ?(笑)。「芝居というよりも、木村珠莉と宮森あおいの境遇が合っていたから、今できる一番いいものが出せたんだ、だからこれからしんどいぞ」と。でも、苦手意識があったなかで自然と役に入ることができる経験をさせて頂けて、すごく幸せでした。
――自信も付きました?
木村:最初の頃よりは(笑)。『SHIROBAKO』はメインの女の子5人の物語ではありましたが、24話を通じで出させて頂いたのは私と木下誠一役の檜山さんとタロー役の吉野さんだけなんです。そのお2人と比べたら私なんてド新人なわけで……。最初は先輩に話しかけるときも「こんな新人が話しかけていいのかな……」って恐縮しっぱなしでした。でも、主役として皆さんとお芝居を交わしていくにつれて、作品の世界観・関係性がそのまま現場の雰囲気に反映されていったんです。本当にムサニそのままの現場という感じでしたね。一所懸命演じていれば、先輩たちは必ず見てくださるんです。そのおかげで、どんどん自信を持って演じられるようになりました。最初は緊張や不安が大きかったですが、主役を演じてというよりも24話通して1人のキャラクターを演じたことで、自分のなかにすごく自信を持つことができました!
――宮森は最終話で「これからどうしたい」という難題に対し、答えを見つけました。木村さんは、これから「アニメ」「声優」と、どう向き合って行きたいですか?
木村:今から考えると、私は宮森さんと似た心境で『SHIROBAKO』を演じさせて頂いたんだなと思います。元々、自分が声優としてアニメに関われるとは夢にも思っていなかったんです。しかも主役という大役。たぶん私も宮森さんと一緒で、とにかくがむしゃらで、目の前にあるものにぶつかって乗り越えていくことができました。最終話で、宮森さんは「アニメを作ることが好きだし、アニメを作る人が好きだから、これからもずっとアニメを作り続けたい」という目標を見つけました。
私は、この作品でたくさんの人と出会いました。声優さんや制作のP.A.WORKSの方々もそう。パッケージを作っている方、イベントスタッフさんや店舗の方々も。そして、お客さん。みんなと出会うことができて、アニメがもっと好きになりました。でも……今だから話せますが、共演させて頂いた先輩たちが凄すぎて、何十年後に自分があんな風に味のある芝居をしている姿が想像出来なかったんです。だから、もし演じて駄目だったら、声優を諦めるかもしれないと相談したこともありました。でも、終わってみると先輩たちから「背水の陣だから頑張れたんじゃない?」と仰ってくれました。
『SHIROBAKO』には夢を貰えました。私は声優として、これからもずっとずっとアニメに関われるようにがんばりたいです。これを叶えるのはすごく大変かもしれないけど、私は声優であり続け、アニメに関わり続けたいです。それはアニメが好きで、アニメを作っている人が好きで、アニメを愛している人がもっと大好きになったから。そう思えるようになったんだと思います。
――ファンの方に向けてメッセージをお願い致します
木村:本当にありがとうございます、という気持ちが一番です。私は第1話の台本とリハーサルを見て「この作品は面白い、これはみんなに愛されるに違いない!」と思っていました。本当に見てくださった人たちがどんどん盛り上げてくださって、それがきっと制作の方たちのモチベーションになったと思います。皆さんが愛してくださったからこそ『SHIROBAKO』は“万策尽きずに”走り切ることができました。本当に最期まで見てくださって、そしてそわそわしながら毎週楽しみにして頂いて、感謝しかないです。
『SHIROBAKO』は設定が細かったこともあり、私個人としては2期や続編はないんじゃないかなと勝手に思っています。もちろん、実際はどうかは分かりません。でも、皆さんのお気に入りのキャラクターが、アニメが終わった後も「どこかにいるんじゃないかな」と思って貰える気がします。そうやって、ずっと『SHIROABAKO』を心に持って頂けたらすごく嬉しいです。本当にありがとうございました!
――最後の最後に! 変な話、ドーナツはお好きですか!?
木村:あはは、好きです!(笑) じつは私は甘いモノがとても得意なわけではないのですが、ドーナツはパクパク食べられます。差し入れで食べ過ぎたんじゃないかというぐらい食べましたよ。それでも飽きずに食べられたのでドーナツって凄い!!
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